東京財団×共存の森ネットワーク 被災地の聞き書き101

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人生3度目の被災

すばらしい町、志津川に生まれて

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  • 話し手: 勝倉彌司夫さん
  • 聞き手: 山本満
  • 聞いた日: 2011年10月22日
  • 054/101
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復興にあたっての要望―すてきな町志津川。自然と上手く付き合ってく

 これからは、コミュニティ作りってのは大事だと思う。そのためには、拠点となる集会所みたいのがあって、イベントを開いて、みんなを集めて、気分を発散する場所が必要です。何回も言うけど、心のケアとかコミュニティ作りが大事だよね。あとは、子供達のフォローだな。子供達もみんな違うと思う。自分を大事にしてくれた、おじいさんおばあさんを亡くした人も、お父さんやお母さんを亡くした人もいるだろうし、兄弟亡くした人もいるでしょ。そうしたら、精神面でいろいろ傷跡がたくさんあると思うんだよね。だから学校教育でも、目に見えない子供のケア、カウンセリングは大事だと思う。子供の不満、不平がいつ出てくるか分からないから。例えば、お母さん亡くしてグゥーって抑えてる子もいるかもしれない。それがいつ爆発するかわからない。そういうことがあるから、子供達のケアが大切だよね。学校でも、絶えずそういうのを見過ごさないようにしなくちゃなんないな。

 町に要望したいのは、私みたいに自分の生まれた町に住みたいっていう人はいるんだから、それらの人達が安心して住めるような、新しい、思いきった、防災に強い町の設計図を作って、それを早く実現してほしい。そして我々が南三陸町に戻っても、安心して生活できる安らぎの場所を早く作ってもらいたいってのが夢だね。すぐにはできないだろうけど、きちんとした計画の下にやっていく必要がある。自然の猛威には勝てないと、我々分かってるからね。もう痛感しているから。専門的ないろんな知識の下、新しい構想ってのは必要だよね。

 今回の東日本大震災に際し、世界各国や日本全体からの暖かい支援、いろんなボランティアさんが誠心誠意でいろいろやってくれたことに対して、何をお返ししたらいいかって思います。だから、今後、世界各国や日本国内で何か災害があった時には進んで、支援したいですよね。

 

【プロフィール】

話し手:勝倉彌司夫さん

出版会社に勤務のあと志津川に戻り、社会教育指導主事として働く。その後、社会科の教員となり、小中学校の校長、志津川町教育長を歴任。退任後は、志津川町のシルバー人材センターの初代理事長を、震災まで9年間務める。

聞き手:山本満

慶應義塾大学環境情報学部3年

 



■ 宮城県南三陸町志津川

宮城県南三陸町
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